人生という名の夏休み

旅、花、庭、畑…、備忘録代わりの写真日記

「カモシカ5則」  燧ケ岳(5)

燧ケ岳・俎嵓(まないたぐら)からの眺望…

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眼下に尾瀬沼、遠くに女峰山、大真名子山、太郎山をはじめとする日光連山、その中で台形のシルエットは男体山。
少しくぼんでいるのは金精峠でしょうか、その右手には日光白根山が見えます。

9月に白根山頂から見た燧ケ岳の姿が目に焼きつき、とうとうここまでやってきたのですが、意外なもので、あまり感慨はありません。
やはりこのあと御池まで、そして大阪まで帰り着くことが念頭にあり、感慨に浸る心の余裕がなかったのだと思われます。

さらに右側に目を転じると…

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茶色の尾瀬ケ原の先に至仏山、右手のピークは、これから目指す燧ケ岳の最高峰・柴安嵓(しばやすぐら)です。

さっ、身体が冷えないうちに向かおうかとしたところ、岩陰から人の声がします。
見れば、若い男の子3人が登ってきており、既に頂上にいた自分の姿を見るなり、少し驚いた様子で、「おはようございます!」
と挨拶をくれます。
「おはよう!御池から?」「はい、5時に出発しました。」というからには、2時間半でここまで、かなりの健脚ぞろいです。

「じゃ、お先に!」と柴安嵓に向かいますが、ようやく現れた人の姿にホッとします。

このあと俎嵓から一旦下り、約15分で登り着いた柴安嵓の頂。

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標高2,356m、立派な石標が立つピーク。ここでなんと小さな粒の雹が勢いよく降ってきます。
これが痛いのなんの。やがて追いついて登ってきた若い3人も「痛い、痛いっ!」と連発…(笑)

慌ててレインウェアを羽織り、お互いに山頂で記念写真を撮り合い、はるかに武尊山も見えた尾瀬ケ原側の風景も、手早く写真に収めます。

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俎嵓にいた時より、明らかに気温も下がり、空は暗くなっています。
天気予報では午前中はなんとか持ちそうと言っていましたが、ご存知のように、天気予報とは一般に標高1,500mまでのもの…。
標高2,300mを超える山の頂では、やはりアテになりません。

念願の燧ケ岳の踏破は、あまり喜びに浸るいとまがなく、再び俎嵓に戻り、御池をめざします。
ざれたトラバースから見る御池側…

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右奥にどっしりとした会津駒ヶ岳、足元はるか下には、熊沢田代と呼ばれる湿原が見えます。

その熊沢田代まで下りてくると、木道の両側に池塘が出迎えます。

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ちょうど憩うのによいベンチもあり、ここで小休止。前日はここも賑わったのでしょうね。

振り返って仰ぎ見る燧ケ岳…

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もう柴安嵓は見えません。
西側の池塘越しには、同じく百名山の平ケ岳も…

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この時点で時刻は午前9時。タイムは順調…というより、もはや11時のバスには余裕で間に合いそうです。

無事に下山も果たせそうですが、ここで、ブロ友のばんばさんが教えてくださった登山の教訓「カモシカ5則」をご紹介します。

1 、自分の技術、体力以上の登山計画カ・モ・! 自分の力量をよく知り、登山ルートを研究し、無理のない計画にするシ・カ・ない!
2、登山届を出していないと、遭難した時の現在地が判らないカ・モ・! 登山届を提出し、家族や職場に計画を知らせておくシ・カ・ない!
3、標高が高いと気温も低い。山は平地より寒いカ・モ・! しっかりと防寒対策を踏まえた服装、装備品を準備するシ・カ・ない!

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4、登山道の状態や天気が悪いカ・モ・! 事前にしっかり確認し、条件が悪ければ計画を変更するシ・カ・ない!
5、入山前に体調を整えておかないと、登山中に悪化するカ・モ・! 事前の体調管理をしっかりするシ・カ・ない!
  体調不良のときは、無理をせず、入山を中止するシ・カ・ない!

実はコレ、北アルプス三県(長野県・富山県・岐阜県)合同スローガンとのことで、ご存知の方も多いかもしれませんが、これ全てが真理だと思います。

山の経験が重なるにつれ、人はどうしても過信や奢りが出がち…。
無事に登れて戻ってこられたのは、たまたま事故やトラブルに遭遇しなかっただけ…
いつも初心を忘れず、こうした謙虚さが求められるような気がします。

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さて、話は燧ケ岳に戻りますが、真っ暗闇の長蔵小屋を発って、ちょうど6時間の10時半を前に、めざす御池のバス停に到着。

濡れたウェアやシャツ類を着替え、さっぱりしたあとバスに乗り込み、帰路へ…

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このあとは、既に記したとおり、台風が西日本に上陸した中で、東武線、新幹線も定時運行で、無事に大阪まで帰り着くことができました。
ありがとう、燧ケ岳…


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<山行記録>
長蔵小屋 4:25 〜 長英新道分岐点 4:39 〜 1合目 5:15 〜 2合目 5:37 〜 3合目 5:50 〜
ミノブチ岳 6:51 〜 俎嵓 7:18 7:25 〜 柴安嵓 7:38 7:45 〜 俎嵓 8:00 8:04 〜
熊沢田代 8:55 9:06 〜 広沢田代 9:47 〜 御池 10:23

  1. 2014/10/29(水) 22:30:25|
  2. 百名山 【北海道・東北】

ぼっちのピーク  燧ケ岳(4)

※いつもにも増して長い記事です。

午前4時半、真暗闇の中、暖かな電灯が灯る長蔵小屋を発ちます。

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本来の予定では、小屋で朝食を摂ったあと、ゆっくり燧ケ岳を登り、深夜に大阪へ着く予定でしたが、
既に台風19号が九州に上陸する中、一刻も早く大阪に帰り着くため、出発時刻を改めて逆算…。
ポイントは、燧ケ岳を下った御池から会津高原尾瀬口まで1日に5本しかない会津バスの時刻。

予定より3時間半早い御池午前11時発のバスに乗れば、会津高原尾瀬口に12時35分に着き、野岩線・東武線経由で
夕方4時に北千住着、東京駅までの所要時間を30分として、東京駅午後4時半発ののぞみに乗車。
順調ならば、新大阪に午後7時過ぎに着き、我が家には午後8時着という目論見ですが、11時のバスを逃すと次は13時…。
この2時間のロスは、台風の進路を考えると致命的です(笑)

プランを着実に実行するためには、コースタイムと休憩を含め、尾瀬沼から燧ケ岳、御池までの合計時間を6時間半として、
朝の4時半には小屋を出なければならないという状況。我ながら過酷な計画ですな^^;

午前4時前に起床し、静かに身支度を整え、小屋を出発。真っ暗な木道をヘッドランプを頼りに進みます。

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人っ子ひとりいない木道。尾瀬沼周辺では、早朝にツキノワグマの出没情報もあり、戦々恐々としながら速足で進むため、
焦りと恐怖感が、焦点の合わない写真に如実に投影されています(笑)

朝食も弁当にしてもらい山小屋を発つパターンは、2014年9月に妙高山でも経験したものの、この日は、夜明けまで
まだ1時間以上もあります。

「(この暗闇の恐怖感、生き物としてDNAに訴えてくるレベルやなぁ…)」と思いつつ、到着した長英新道への分岐点。
コースタイム記録代わりに写真を撮るものの、先ほどの木道と同じく、ブレまくり…(笑)

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快晴だった前日には、おそらく多くの登山客が行きかったであろうポイントも、真っ暗な闇の森に沈んでいます。

ここで進路を右に取り、いよいよ燧ケ岳を東側から登るコースへとなるのですが、いくら進んでも平坦な道が続き、
「道を間違ったかな…」と焦燥感に駆られます。

そんな中、時折、笹原がゴソっと音を立てることもあり、恐怖感はピークに。
「ここでばったり冬眠前のクマ、しかも親子連れに会えばどうなるか…」
などと、考えながら進むこと50分あまり、見上げる空がようやく明るくなってきます。

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とはいえ、森はまだ漆黒の闇。自分の気持ちとの格闘のような気分になります。

余談ですが、自分の中で、「百名山」のようなピークハントにおいては、装備、行程の策定、天気の予測といった入念な準備が、
成功の要素の4割、当日の天候が4割、そして残る2割は、自分自身のモチベーションのように感じます。

今回の半ば強引ともいえる行程、机上のプランとしては万全ではあるものの、夜明け前から歩いても、新幹線が停まれば万事休すだし、
結局は台風の速度次第、JRの運行判断次第という他力本願…。
ともあれ、自分が取る行動として、11時までに山を下り、16時半に東京駅を発つことができれば、仮に新幹線が3時間余立ち往生しても、
その日のうちに帰れる…
そんな想いを繰り返し心の中で念じつつ登る山道、やがて勾配も急になり、樹木の背が低くなると、左手に山並みが見え始めます。

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待ち望んだ夜明け。中央に日光白根山、その右には、群馬では通好みの山とされる錫ヶ岳が見えます。
手前は言うまでもなく尾瀬沼。左端には、泊まっていた長蔵小屋をはじめとする建物群。まだ、眠りの中にあるようです。

眺望は利くものの、前日とはうって代わって薄暗い雲に覆いつくされた空。
ただ、いわゆる「高曇り」という状況で、しばらくは雨の心配もなさそうです。

登山道の前方には、目指す燧ケ岳のピークも垣間見えます。

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緑のヴェールをまとったようなピークは、俎嵓(まないたぐら)。最高峰の柴安嵓(しばやすぐら)は、まだ見えません。

ところで、この長英新道には、一合ごとにプレートがあり、行程の目安となります。

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同じ檜枝岐村内の会津駒ケ岳が、全長を示す距離標だったのとは対照的です。
実感として、1〜3合目あたりまでは距離も長く、ペース配分が遅いかと懸念したものの、5合目あたりからは、間隔も短く、次々に現れる印象でした。

やがて展望が利くミノブチ岳を過ぎると、ピークは目の前。

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最後は岩稜にしがみつくように登り、石の祠が祀られた標高2,346mの俎嵓へ午前7時18分に到着!

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と、誰もいない山頂…。結局、ここまで誰ひとりとして、会うことがありませんでした(笑)
(つづく)

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  1. 2014/10/27(月) 20:00:52|
  2. 百名山 【北海道・東北】
  3. | コメント:6

長蔵小屋  燧ケ岳(3)

尾瀬沼のほとりに位置する長蔵小屋

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長蔵小屋
 所在地:福島県南会津郡桧枝岐村尾瀬沼畔1
 営業期間:4月下旬~11月上旬 ※要確認
 宿泊料金:1泊2食付 大人8,000円(税別)  2014年10月

広く天井の高い三和土の片隅に受付があり、その脇には売店スペースがあります。

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缶ビールは400円、缶ジュースは250円だったような気がします。
ちなみに、写真右隅に写っているのは、桧枝岐に伝わる「ねんねこけし」とのこと。

登山靴は部屋へ持っていくシステムで、自分が指定された部屋は2階の大部屋。
階段を上ると、床板が鈍く光る年季の入った廊下が続きます。

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画面右側は尾瀬沼に面した部屋。左は森側に面しており、自分は残念ながら左側の部屋のようです。

指定された部屋のふすまを、遠慮がちにそーっと開けると…

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2段ベッドが4つ、計8か所のスペースに仕切られています。
先客の2人は、ザックを置いておられるものの姿は見えず、風呂か散策かと思われます。

受付のお兄さんによると、台風接近に伴い、この2、3日で、どっとキャンセルが出て、この日はこの部屋を男性4人で使用とのこと。
見渡すと、畳の片隅に4組の布団があったことから、ピーク時は畳に布団を敷いて、12人収容となるのかもしれません。
ちなみにコンセントは1か所、2口ありました。

探索がてら、再び1階に下りると、蛇口が並ぶ洗面所。

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どれも勢いのある水が出る蛇口。山小屋を選ぶ際、水量の豊富さは本当に大きなポイントだと思います。
そしてその奥には、風呂まで。(入浴時間:午後4時~午後6時半)
但し、ご存知のように尾瀬の山小屋ではシャンプー・石鹸類は使えないこともあって、自分は会津駒ヶ岳から下山後、
桧枝岐の温泉「駒の湯」で1時間半の温泉三昧… 
結局、小屋では、入浴しませんでした^^;

そして山小屋泊、最大の楽しみの夕食。指定された午後5時半に食堂へ。
この日のテーブルに並んだメニューは…

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ピリカラ風味の鳥の空揚げに、ポテトサラダ、刻んだキャベツ、がんもどきにインゲン、お味噌汁に山盛りの白御飯。
たっぷり山を歩いた後は、こうした家庭料理風の食事が最高に美味しく思えます。

早々に夕食をたいらげた後は、土産物コーナーを冷やかし…

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廊下をはさんで向かい側の談話室へ。

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夕食を一番先に終えてここに来たため、まだ誰もいない状態。
薪ストーブの前には、ギターの他、山関連の書物や写真集が多数置かれています。
ここでは自家焙煎の珈琲をお願いしました(350円、午後7時まで)

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ストーブの炎を観ながら味わう珈琲、山小屋での至福のひと時に思います。
そのうち誰もいなかった談話室は、食事を終えられた方が三々五々入ってこられ、満席状態に。
時計を見ると午後7時。一旦、部屋に戻って防寒用に雨具を羽織り、小屋の外へ出ます。

見上げると空一面の星…

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台風接近前とは思えない静かな日曜の夜…。
子らは「サザエさん」を見終えた頃だろうか…と想いを馳せつつ、翌朝、4時半に小屋を発つべく、このあと早々に就寝しました。
(つづく)

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  1. 2014/10/25(土) 18:41:20|
  2. 百名山 【北海道・東北】

尾瀬沼  燧ケ岳(2)

時刻は午後5時。夕食前に尾瀬沼のほとりに出てみます。
色づいた落葉松に囲まれて建つのは、長蔵小屋の無料休憩所…

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沼のほとりに建つ休憩所では、お昼時にはカレーなどの軽食も出されるようです。
中でもぜんざいが人気とのことですが、尾瀬沼を見ながらのぜんざい、味わいもまた格別でしょうね。

こちらは、沼山峠から歩いてきた大江湿原側の眺め…

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セピア色に染まる風景の中で、森の樹々が静かに暮れなずんでいます。

さらに沼のほとりに進み、小屋の受付のお兄さん曰く、小屋近辺で一番眺めが良いというベンチ脇に出ます。

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正面に燧ケ岳を眺めるビューポイント。
これでも十分美しい眺めですが、無風なら、水面が鏡面となり、山影が一段と美しく見えるのかもしれません。

改めて、標高1660mに位置する尾瀬沼、燧ヶ岳の噴火により川が堰き止められできたとされます。
周囲7kmの沼を囲むように木道が敷かれ、ゆっくり歩いて2時間程度の散策コースとなっています。

長蔵小屋の裏手にあたるこの周囲では、他の宿泊客の方も、熱心に写真を撮っておられます。

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中でも男女の中高年のグループは、思い思いにポーズをとって、はしゃいでおられます。
きっと下界では見せることの少ないであろう、無邪気で屈託のない笑顔と笑い声…。
それらを自然と引き出すのも、尾瀬の持つパワーなのかもしれません。

見上げると、夕方から出てきた雲は薄く、シルクのように空を覆います。

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夕食時刻も迫り、真っ赤な夕焼けまでは見られそうにありませんが、残照を跳ね返す水面、黒い森のシルエット、広い空…
いつまでもボーッと眺めていたい景色です。

尾瀬沼畔から仰ぎ見る燧ケ岳…

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尾瀬の盟主にふさわしい風格のある山に見えました。「(さてと、晩御飯、晩御飯…)」
(つづく)


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  1. 2014/10/23(木) 22:58:42|
  2. 百名山 【北海道・東北】
  3. | コメント:4

尾瀬・大江湿原  燧ケ岳(1)

日もすっかり傾いた沼山峠。御池とともに、尾瀬の北側の玄関口にあたります。

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会津駒ヶ岳から下山し、麓の温泉「駒の湯」で息を吹き返したのち、会津バスでたどりついた沼山峠。
時刻は15時前ということもあり、尾瀬沼方面から戻ってくる登山者と多数すれ違いながら、長蔵小屋をめざします。

この日の天候は一日中快晴。夕方近くになっても青く、高い空…

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このようなオオシラビソの森をしばらく登ると、道は下りばかりとなり、あっという間に大江湿原に足を踏み入れます。

木道が輝く湿原…

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一般的に草紅葉は、9月中が見ごろとされますが、10月半ばの冬枯れのカーペットも素敵だなと思います。

この沼山峠から尾瀬沼までは、わずか1時間とあって、すれ違うのは家族連れ、しかも、乳幼児を抱っこしたファミリーをはじめ、
いわゆる「山ガール」としてデビュー間もないであろう若い女性とそのペアが目立ちます。

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沼山峠は東京方面からのアプローチが鳩待峠に比べて不便で、初心者には敬遠されているかと予想していましたが、
御池の駐車場に車を停め、シャトルバスで来られる方々でしょうか、あまりの数に驚きました。

いずれにせよ、小屋泊は完全予約制の尾瀬に、日帰りハイキングで来ることができる関東の方々がうらやましく感じます。

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この尾瀬をはじめ、上信越国境や八ヶ岳、奥秩父、丹沢など、初心者から熟練者まで、幅広い受け皿のある関東に改めて憧れを感じます。

関西にも、六甲山や金剛山、さらには大峰・台高、比良、丹波といった山域が広がり、登山文化のすそ野は広いのですが、
いかんせん標高が低く、早くから植林が進み、さらには、修験道など古くから信仰の対象となっているため、かえって人間臭さを感じるというか…。

うまく表現できませんが、関東平野は山が遠いのに対し、関西は大阪の中心部でさえ、生駒や北摂の山が近くに見えることで、
山が日常に溶けこんでしまっているというか…。

山歩きを楽しむ中で、山だけでなく湖沼や高原などと相まった表情の豊かさ、広葉樹の多い樹相においても、関東には関西にない魅力が多いように思います。

そんな想いを巡らせていると、右手に燧ケ岳の横顔が…

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日光白根山から見つめて以来、ようやくその裾野に立つことができた燧ケ岳。
既に西日本は、台風の暴風雨圏内という中にあって、青い空の下に鎮座する姿に、明日も晴れていてほしいな…と願います。

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大江湿原をさらに進むと、前方に落葉松のシルエットと西日に輝く水面が見え出します。

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この尾瀬沼のほとりに建つのが今夜のお宿、長蔵小屋。

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尾瀬で最も古い山小屋、年季の入ったシブイ小屋だなぁ…。
(つづく)


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  1. 2014/10/22(水) 00:04:38|
  2. 百名山 【北海道・東北】
  3. | コメント:8

「こんちは、ありがとう…」 会津駒ヶ岳(3)

駒の小屋直下から振り返る登山道…

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草原に続く木道のはるかかなた、日光連山の姿もくっきり見えます。

滝沢登山口から登り始めること約3時間、明るい小屋前に到着。
池塘越しに見る会津駒ヶ岳…

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ガイドブックやネットでも定番の構図。本当に絵になる眺めだなと思います。
ちなみに水面の波紋は、鴨の起こしたものです。

こちらは、池塘のほとりの道を行く登山者…

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雲海に浮かぶ山並みを背景にした眺め、いつまでも飽くことなく見ていたい風景です。

ここのベンチで朝食休憩にします。

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会津高原尾瀬口駅で受け取った弁当。中身は梅干しのおにぎりがふたつだけ。
おかずは会津駒ヶ岳といったところでしょうね^^

20分の休憩ののち、ベンチ横にザックをデポして、山頂をめざします。
振り返ると、登るごとに姿が大きくなる燧ヶ岳。

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双耳峰の燧ヶ岳の陰には武尊山、さらに右手には至仏山。
なだらかな山容のイメージの至仏山ですが、この角度からは意外と険しい山に見えます。

さらに右手に浮かぶスカイラインは、越後駒ヶ岳…?

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実のところ、自分自身、南会津の山域は初めてで、このあたりの山はどれがどれだか…(笑)
見慣れた北アルプスも良いけれど、この初めて見る山の感覚も新鮮で良いなぁと思います。

そして小屋から空身で登ること15分、山頂に到着!

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山頂で写真を撮ってもらった中高年のご夫婦によると、今日は前日より空気が澄んでいて、視界が利くとのこと。
…ということは、このご夫婦、小屋泊まりだったのかもしれません。

山頂は樹々であまり視界が利かないため、少し下って見ると、中門岳へ続く広い稜線が望めます。
あそこを歩いてみたら爽快だろうなぁ…・

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結局、このあと麓の駒の湯に入ったのち、13時50分のバスに乗り、尾瀬沼のほとりの長蔵小屋まで行くため、中門岳は断念…。
5分余りの滞在ののち、踵を返して、来た道を戻ります。

どこまでもクリアな視界が広がるこの日の会津駒ヶ岳。実は、登っていて印象に残ったことがあります。
それは、すれ違う登山者が挨拶をするタイミング…。

この会津駒では、対抗するこちらの姿が見えると、7〜8m以上先から、
「こんちは~」「こんちは、(道を譲ってくれて)ありがとう!」と声を掛けてこられる方が多かったこと…。

それだけに、ザックが接触した青年のことが、ひときわ気になったわけでもあるのですが、
最近、山で挨拶をしても返されない方、それも、こちらが道を空けて待避しても、お礼や挨拶を返されない方が増える中で、
「こんちは」「こんちは、ありがとう…」という当たり前のことが、とても清々しく感じられ、今年登った山域の中でも、ひと味違うように感じました。

目も心もお腹いっぱいになった会津駒ヶ岳…

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さぁ、明日は燧ケ岳に登るぞ!

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<山行記録>
国道登山口 531 〜 林道終点 554 〜 水場 716 〜 駒の小屋 835 854 〜  会津駒ケ岳 909
会津駒ヶ岳 914 〜 駒の小屋 929  933 〜 水場 1030 〜 林道終点 1130 〜 国道登山口 1151

  1. 2014/10/18(土) 18:28:35|
  2. 百名山 【北海道・東北】

「錦秋」 会津駒ヶ岳(2)

午前5時半、会津駒ケ岳への登山口、滝沢。

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まだ朝日は昇っていないものの、ヘッドランプなしで登れる明るさでひと安心。
この先、しばらく行くと、登山道は林道をショートカットするようになります。

10月の3連休の中日のこの日、終点の広場や路肩に設けられた駐車場は、午前6時前で既にいっぱい…。
停める場所がなく、引き返してくる車もありました。

再び合流した林道から、本格的な登山道に取り付くのは、こちらの階段から…

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ガイドブックやネットの記事でも、お決まりのように紹介されているこの地点。
ちなみに、国道からここまで約20分。尾瀬夜行でほとんど眠れなかった中で、順調なペースです。

色づく紅葉の間から差し込む朝日を浴びつつ、ゆっくり登り出すと、村の有線放送から6時を告げるメロディーが…

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♪~夏が来れば思い出す〜、はるかな尾瀬…♪~
どこまで続くのかと聞き耳を立てていると、1番の最後まで流れました。

ご当地ソングではあるものの、冬場もこのメロディーなのだろうか…
また、朝の6時というのも夜明けの遅い西日本では馴染みがないなぁ…と感じます。

ともあれ、陽を浴びて輝く紅葉を見ながらの登りは快適…

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明るい登山道とも相まって、足取りも軽く登り続けます。

国道から会津駒ケ岳山頂までの標高差は約1,200m、往復で2,400mにも及びます。
途中には、距離を示す道しるべがあり、国道から山頂まで6.7kmと明示されています。

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この道しるべをいくつか見ながら登り、2時間弱でたどり着いた水場あたりのブナ林。

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輝くばかりの眩さです。

この先、勾配が緩くなると池塘が現れ、右手には目指す会津駒ケ岳が望めるように…

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ボリュームのある山容から伸びる稜線がとても清々しく見えます。

さらに北東側に目を転じると、雲海に浮かぶ山並み…

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…と、素晴らしい眺望に足を止め、木道の上で写真を撮っていると、突然、背中のザックに強い衝撃が…。
見れば、単独行の青年が、自分を追抜き、スタスタと登っています。

見知らぬ者同士が普通に挨拶を交わす山にあって、接触しておいてひと言くらい…、と思うものの、
登り下り双方に木道がある所とはいえ、立ち止まっていた自分も悪かったなと…。

上々の天気の山行にあって、つまらぬことに煩わされたくないし…と気を取り直して進むと、
先を行ったハズのこの青年、駒ノ小屋を見上げる絶好のポイントで立ち止まってカメラを取り出し、動く気配がありません。

「(小屋を入れて撮ると絵になる所だし、早く行ってほしいなぁ…)」

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…と、足を止めて待ってみるも、まだ動く気配がありません。
仕方なく写真を諦め、歩き始めるも、前方にたたずむ青年は、一方向を見つめたまま…。

近づくにつれ、いぶかしむ気持ちが高まった瞬間、青年がこちらを見て、弾んだ声を掛けてきます。

「富士山が綺麗に見えています‼」

見れば、燧ケ岳の左側にかすかに富士山のシルエット…

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※写真、左から2〜3本目の針葉樹の上あたり

「あぁ、ホントだ。奇麗だねぇ… (なぁんだ、気持ちの良いコじゃないか…)」
(つづく)

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  1. 2014/10/16(木) 19:26:56|
  2. 百名山 【北海道・東北】

「尾瀬夜行23:55」 会津駒ヶ岳(1)

隅田川の傍らにそびえるスカイツリー

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夜の11時を過ぎるとライトアップも終了のようです。
この隅田川沿いにターミナルを構える東武鉄道、私鉄唯一の夜行列車は浅草駅を23時55分に出発します。

2014年9月に日光白根山頂から見た燧ケ岳の姿に魅せられ、頭から離れなくなった自分…、
翌10月の3連休を利用して、会津駒ヶ岳、燧ケ岳を登るべく、東武トラベルのパッケージ、「尾瀬夜行23:55」のプランを利用しました。

5月から10月の金曜の夜を中心に運転される「尾瀬夜行23:55」。
23時55分に浅草を発ち、会津高原尾瀬口には3時30分頃に到着するものの、連絡する沼山峠行バス(4時20分発)出発までの間、
3時50分頃までは車内で仮眠できるという便宜が図られています。
ちなみに時刻部分は、「ニーサン、ゴーゴー」と呼ぶようです。

その始発駅・浅草駅、23時25分頃に改札前に着くと、大きな掲示が目を引きます。

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既に多くの登山客が列をなしていますが、改札はあくまで23時30分から開始。

ようやく入れた櫛型のホームの電光掲示板には、「尾瀬夜行」の案内のほかに、日光・中禅寺湖近辺の紅葉情報が…

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行楽気分を盛り上げるLED表示ですが、「尾瀬夜行」の乗客は、日光ではなく、
鬼怒川を通過し、福島県境を越えた尾瀬・桧枝岐方面が目的地…。
ただ、これはこれで昼間の特急「きぬ」「けごん」利用者向けの粋な計らいに感じます。

そして、4番線ホームに待ち構える「尾瀬夜行23:55」

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切り妻の顔立ちのこの車両は、特急「きりふり」・「ゆのさと」にも使用される300系と呼ばれる車両。
1991年(平成3年)の製造から20年以上が経ち、アイボリーの車体は、やや疲れた印象…

ozeyako 109-2

前寄り1号車、2号車付近はカーブがきついため、ホームとの間が空いており、ドアには渡し板が敷かれています。

いざ車内へ足を踏み入れると、リクライニングのないクロスシートがずらりと並びます。

ozeyako 106-2

各座席には、ひざ掛けと室内用スリッパが置かれています。このあたりの光景は夜行列車ならではですが、
こちらのひざ掛け、身体に羽織るには小さく薄手で、寒さや空調の風に敏感な方には、あまり有効とは思えません。
また、足元のフットレストも中途半端な位置で、深夜に足を伸ばすのに窮屈に感じます。

そうこうするうちに列車は定刻に発車。

ozeyako 111-2

浅草出発後は、北千住、新越谷、春日部と停車し、各駅ごとに少しづつお客さんも増え、最終的に4割程度は席が埋まる乗車率に…。
シーズンオフの夜行列車、てっきり車内は閑古鳥かと予想していましたが、さすが3連休ともあって、そこそこのお客さんの数に驚きました。

そして、春日部を出てしばらくした午前1時すぎ、ようやく車内の灯りが減光。
車内アナウンスは、「眠っておられるお客様もおられますので、車内を暗くいたします。」という趣旨だったように思います。
この微妙な言い回しをはじめ、リクライニングしないシート、小さなひざ掛けといい、なんとなく、
「…東武といたしましては、眠るための空間は提供いたしませんが、眠りたければどうぞ…」的な印象を受けます。
※あくまで個人の印象です

極めつけは、深夜2時過ぎ、突然、車内に響き渡るアナウンス。
「ただいま新藤原に到着いたしました。ここでは運転停車のため、ドアは開きません。」
このアナウンス、深夜の2時に必要なのか…???
マニアならともかく、一般の乗客は、東武鉄道と野岩鉄道との境界・新藤原での運転停車など、どうでもいいことのように思います。

「(これは一睡もできないパターンだな…)」と諦めたものの、気が付けば、列車は駅に長時間停車。
スマホを見ると3時20分。少し眠れた間に終点・会津高原尾瀬口に到着していたようです。

(→ 余談ですが、東京駅までのN700系のぞみでフル充電したアイフォン、この時点で電池残量は70%までに低減…orz
圏外区間の多い野岩鉄道を通ってきたためと思われます。乗車前に機内モードにすることをオススメします。)

さて、靴を履くか…と暗い車内で足元を探り始めると、照明が明るくなり、会津高原尾瀬口駅に到着したとのアナウンス。

ozeyako 108-2

靴ひもを締め、睡眠不足の重い体にリュックを背負い、深夜のホームへ出ると、かなりの寒さが身を包みます。
周囲は真っ暗で、灯りも見当たらないことが、寒さをより一層感じさせるかのようです。

ホームから小さな駅舎へと向かい、バス乗り場への連絡通路の途中で、パッケージについている朝食のおにぎりを受け取り、長い廊下を進みます。
時刻は午前4時というのに、この行列…

ozeyako 115

会津バスの社員さんから、バスは1台につき40名づつ乗車、沼山峠以外で途中下車の方は、乗務員に伝えてほしい、などのアナウンスがあります。
結局、尾瀬夜行からの連絡バスは4台。これがミズバショウの時期ともなると、もっと多数のバスが並ぶのでしょうね。

ozeyako 110-2

ローカル線の山中の駅に現れる深夜の行列、とても不思議な光景…
いざ、桧枝岐へ出発!


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  1. 2014/10/14(火) 23:55:00|
  2. 百名山 【北海道・東北】
  3. | コメント:8

燧ケ岳から帰りました。

山行の記事は、後日改めて記しますが、2014年10月13日、西日本に台風が上陸し、列島を縦断したこの日、
早朝から尾瀬・燧ケ岳に登りました。

     hiuchi 400

心配された風雨は、登っている最中は全くなかったものの、山頂では冷たい雹に見舞われました。

その後、コースタイムどおりに下山し、尾瀬の北の玄関・御池から会津バスと…

                 hiuchi 402

会津高原尾瀬口から、野岩鉄道、東武鉄道を乗り継ぎ、夕方4時前に東京へ。

     yagan 300

台風接近を目前に、関西のJR各線は夕方4時の時点で全面運休との情報を耳にし、定時運行が心配された新幹線でしたが、
夕方、東京駅を発った博多行ののぞみは、途中、三河安城付近の豪雨にも関わらず、定刻に新大阪に到着。

sinkansen 700

最悪の場合、のぞみ車内で一夜を明かすことも覚悟し、そうなれば、山歩き用の非常食も水も着替えも残ってるし、
「(オレって、のぞみ車内で最強の客かも…)」 と待ち構えたものの、あっさり空振りに…(笑)

それはともかく、年間運行本数12万本と、世界でも稀にみる多数の高速列車を運行する東海道新幹線、
改めて調べてみたら、全平均遅延時間は、わずか36秒とのこと。
冬場の関ヶ原の雪害を含めてこの時間であることは、世界に数ある高速列車の中でも驚異的なものと思われます。

日本人が50年にわたって培ってきた最高水準の技術、安全性、定時性を誇る新幹線。
今年も仕事や旅行に10回以上利用していますが、この日ほど、そのありがたさと頼もしさを実感した日はありませんでした。
本当にありがとう…

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  1. 2014/10/13(月) 22:29:40|
  2. 百名山 【北海道・東北】

「てっぺんまで登ったら、晴れるよ…」 男体山

日光・戦場ヶ原から、狭い林道をマイクロバスで進むこと約20分。
峠の最高地点である志津乗越からの登りは、本降りの雨の中…。

nanntai 100

頬を打つ雨の冷たさ、雨具を着た身体の蒸し暑さ、視界の開けない退屈さに、ツアーのメンバーも言葉少なくなります。

シラビソやオオシラビソなど針葉樹の森の登山道が続く志津乗越からの道。雨の中では、小休止も立ったままで5分ほど。

そんな重い空気の中、独り気を吐くのは、麓のロッジのご主人でもある年配ガイド氏。

nanntai 102-2

「大丈夫!登ってるうちは雨だけど、雲はもうすぐ切れるし、てっぺんまで登ったら、晴れるよぉ!」

どこまでも明るく、屈託のないガイド氏の言葉に、メンバーは、皆、苦笑い。
「そうだといいいですなぁ…」
誰からともなく、そういう声がして小休止は終了。

このあと樹林の背が低くなるにつれ、本降りだった雨はいつの間にか止み、それまで乳白色に包まれていた視界が開けます。

nanntai 110

男体山の息子とされる太郎山。その奥には会津の山並みも見えます。

頂上が近くなり、勾配が緩くなるのとともに、空はだんだん明るくなり…

nanntai 109-2

頂上では、快晴とは言えないものの、青空も顔を覗かせるまでに天気は回復。

nanntai 105

天気予報でも、午前中は雨が残ると言っていただけに、嬉しい誤算です。

眼下に中禅寺湖を眺めながら昼食休憩。

nanntai 103

白い遊覧船が米粒のように水面を進みます。

反対側を振り向けば、太郎山から女峰山、写真では写っていないものの、那須連山も見えます。

nanntai 106

気が付くと、自分のそばでガイド氏が独り、きのこ弁当を食べておられます。

「てっぺんまで登ったら、晴れるよぉ…」
自身の読みがピタリと当たったガイド氏、ドヤ顔といった気負いはなく、目を細めながらつぶやきます。

nanntai 108

「あぁ、今年一番の天気だなぁ…」


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※今夜から会津駒ヶ岳、燧ケ岳へ…。帰ってこられるかなぁ…(笑)

  1. 2014/10/11(土) 16:26:40|
  2. 百名山 【関東・甲信越】
  3. | コメント:10

日光白根山

山頂直下からの眺望

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上越国境や尾瀬の山並みを見ながら、ツアー登山のメンバーが呟く…

sirane 201

 「山頂からのパノラマは、次に登る山に見つめられることだ…」


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  1. 2014/10/08(水) 23:59:26|
  2. 百名山 【関東・甲信越】

滝  妙高山 (3)

妙高の山頂を踏んだあと、鎖場を慎重に下ります。

myoko 500

改めて写真で見ると、それほどにも感じませんが、この鎖場の手前がスッパリ切れ落ち、相当な高度感…。
さすがに写真を撮る余裕もありませんでした。

鎖場を越えたあとには、ご褒美の紅葉…

myoko 501

目も覚めるほどのミネカエデの山吹色が輝いています。

この先、光善寺池を越えたところで小休止ののち、苔蒸した湿っぽい岩が並ぶ道を急下降します。
途中、頭上が開けると妙高山のピークらしき壁…

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方角的には、もう少し南側に位置していたように思いますが、実際のところどうなんでしょう…。

このあたりで見られるのは、赤、緑、黄の信号機カラー…

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明るく照らされた紅葉を眼にすると、気分もコーヨー…^^;

さらに湿った谷筋の道を下降すると、硫化水素の香りがだんだんきつくなります。
そしてたどり着いた沢の水は…

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温泉の成分で白く濁っています。ただ、手を浸してみても冷たく、見た目とはギャップがある感じです。

硫化水素臭がより一層強くなった先には、なんと、乳白色の湯で満たされた湯舟が…

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誰もいない石造りの湯舟には、新鮮な源泉が惜しげもなく注がれ、同じ量の湯が縁からあふれ、沢へと注いでいます。
リンクを貼っているYOOMIさんによると、自分が訪れたこの時期、たまたま湯量の検査のため、湯が張られていたとのこと。

この野趣あふれる湯舟から視線を上げると、そこには一筋の滝…

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温泉の成分が岩壁に固着したこの滝の名は、称明滝。高さは50mあり、滝壷も温泉になっています。
温泉フリーク垂涎の野湯ですが、この日はツアー登山中でもあり、全身入浴は不可…orz
ただ、ここで昼食休憩となったのを幸いに、レトルトの赤飯をいただきながら、足湯を満喫しました。

長い長い下りはこの先も続き、深く切れ込んだ谷が紅葉に彩られます。

myoko 509

この先、燕温泉まではコンクリートの簡易舗装ながら、ゆうに100m以上も切れ込む谷の上部に刻まれた道で、
正直に吐露すると、自分は鎖場よりも腰が引けてしまいました(笑)

赤倉温泉の源泉小屋近くから振り返ると、温泉で見あげた称明滝(上)と光明滝の二段の滝…

        myoko 528

無事の下山を祝福してくれているかのような眺めでした。ありがとう妙高山、そしてガイドさん。


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<ご参考>
  2014年9月下旬 日曜日
   黒沢池ヒュッテ 5:03 ~ 大倉乗越 5:39 ~ 水場 6:28 ~ 妙高山頂(北峰) 8:05 休憩17分 ~
   妙高山頂(南峰) 8:27 休憩10分 ~ 鎖場 9:11 ~ 光善寺池 9:58 ~ 称明滝 11:23 昼食休憩17分 ~ 燕温泉 12:21
   ※記載各所で小休止。鎖場では、登攀と下降の登山者で、渋滞が発生していました。

  1. 2014/10/06(月) 22:57:45|
  2. 百名山 【関東・甲信越】

岩稜  妙高山 (2)

雲海に頭を覗かせる山並み…

myoko 402

方角と山容から、手前が四阿山、奥が浅間山と思われます。
さらにその右奥にかすかに写っているのは、甲武信岳あたりでしょうか…。

妙高のピークを北峰から南峰へと進むと、ピラミダルな岩が現れます。

myoko 451

天空を刺すように伸びる巨岩の名は「日本岩」

この日本岩のある南峰からも、北アルプスの稜線がかなたに美しく見えます。

myoko 431

この先、下山は燕温泉へ下るルート。
近年、ゴンドラを利用した妙高山頂への最短コースともなっているものの、途中、高度感のある鎖場を、2か所通過します。
ガイド氏からは、下山に際して繰り返し、注意事項が告げられます。

myoko 406

事故は登頂後の下りが圧倒的に多いこと、前後の間隔を十分に確保すること、落石を起こさないこと、
そして、事故を起こす確率が高いのは、足に自信があって口数の多い登山者であること…

myoko 438

これは本当に的を射た忠告だと思います。
「人は自分が得意であると思っている部分で失敗を起こす…」
自分自身、仕事上でも何度も実感してきたこと…。

myoko 455jpg
  ※写真に写ってらっしゃる方々と本文とは関係ありません。

そしてそれを素直に受け入れることが、どれだけ難しいことか。

myoko 435-2

また、ガイド氏は、登山開始前、こうもおっしゃっていました。
「過去にどれだけきつい山を登ったか、どれだけ早く登ったかの体験談など、10年経てば化石と同じ…」

myoko 440

いまだに山小屋で、過去の山行を声高らかに吹聴するオジサン連中は、微笑ましくもあるものの、
確かに、成功を重ねる中で培われる自信は、過信と紙一重…。
年齢を重ねるほど、過去の成功例に拘泥され、失敗するケースが、山行に限らず、下界でもなんと多いことか…。

緊張を強いられる岩稜を行きながら、ふと思い浮かんだのは、

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「難所に臨んで謙虚であれ…」という言葉…


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  1. 2014/10/05(日) 00:02:55|
  2. 百名山 【関東・甲信越】
  3. | コメント:10

雲海  妙高山 (1)

午前4時、空には満天の星が輝きます。

myoko 100

黒沢池ヒュッテに泊まった翌朝、身支度を整えたのち、4時半に朝食を摂り、5時に小屋前に集合。
周囲が真っ暗な中、ヘッドランプを灯したメンバーが輪になってストレッチのあと、妙高山を目指します。

朝露で湿り、滑りやすい外輪山の道を30分ほど登り詰めると、標高2,150mの大倉乗越。

myoko 101

時刻は5時40分。空は明るいものの、朝日はまだ顔を出しておらず、色づいた樹々もまだ眠りから醒めやらぬといったところです。
ちなみに、ガイド氏、ヒュッテのご主人曰く、妙高山・火打山周辺の紅葉、2014年は例年より1週間早いこの日(9月下旬)が見頃とのこと。

進行方向であるカルデラの向こうには、妙高山のピーク。

myoko 102

ボリュームのある山容も、紅葉に包まれています。

この先、外輪山の内壁を一旦下る途中で日が昇り、続くトラバースで立ち休憩のメンバーを、朝日が優しく照らします。

myoko 105

ここから外輪山を下り切ると分岐点。まだ陽が差しこまない薄暗い水場の分岐点からは、本格的な急登となり、ぐんぐん高度を稼ぎます。
樹木が切れたあたりで振り返ると…

myoko 106

白馬三山のライン、左奥には「岩の殿堂」と称される剱岳の勇姿も望めます。

やがて頭上が明るくなるとひょっこり稜線へ飛び出します。
ただ、残念ながら北側から東側にかけての視界は…

myoko 120-2

一面の雲。残念ながら日本海や佐渡は見渡せそうにありません。

すれ違う他の方々から「あと1分だよ」の声に励まされ、狭い稜線を行くと、意外に広いピークに到達!

北峰の頂から南峰方向を望むと、やはり一面の雲…

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雲の海にかすかに頭を出すのは八ヶ岳、蓼科山でしょうか。

しからば西側は、と見ると…

myoko 107

前日登頂した火打山、焼山が雲海の手前に見えます。

さらに南西側を望むと…

myoko 108

槍から奥穂へ続く稜線、さらに南の空には、嗚呼、御嶽山の噴煙が…
(つづく)

※改めて、このたびの御嶽山の噴火により亡くなられた多数の方々のご冥福をお祈り申し上げます。
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以下、「山行」メモ
続きを読む
  1. 2014/10/03(金) 21:37:03|
  2. 百名山 【関東・甲信越】

紅葉 火打山 (3)

※改めて、このたびの御嶽山の噴火により亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
 負傷された方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

ハイマツの稜線の先に見える火打山のピーク

hiuchi 301

登頂時には、ガスも切れそうかと期待したものの、結局、山頂に着いた時点で、周囲は一面、乳白色のガスの中…

かろうじて見えたのは、高谷池あたりの眺め…

hiuchi 301-3

眺望もないこともあって、ツアーの休憩時間も短く、その間に手っ取り早くアミノ酸を補給。

       hiuchi 302-52

ドラッグストアで100円程度で扱われる廉価品、喉の渇きも癒せるうえ、携帯もしやすく、重宝しています。

こうしたアミノ酸、前回のツアー登山に引き続き、今回のツアーでもガイド氏から粉末の試供品が配られます。
筋肉痛防止、ひいては酷使した筋肉の老化防止にも効果ありとされるそうですが、本当のところはよくわかりません。

筋肉痛に関して言えば、ツアー登山に参加して、自分の普段のペースよりもさらにゆっくり登り降りすること、
ストックを使うことで、標高差2,000m近い登山のあとも皆無となりました。

山頂での短い滞在ののち、高谷池ヒュッテへと戻る途中の眺め…

hiuchi 303-5

草紅葉の中に浮かぶ池塘が、パッチワークのように空を映します。

このあと、高谷池ヒュッテでデポしていたリュックを再び背負い、今夜の宿、黒沢池ヒュッテを目指します。

火打山のピークにいた時点で曇りがちだった空、再び青い部分も…

hiuchi 325

火打山東側には、雷菱と呼ばれるピークから伸びる稜線が西日に照らされます。

hiuchi 321

さらに進むと、燃えるような赤色の向こうに頭を覗かせる、ずんぐりとしたピーク…

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見まごうことなき妙高山。
明日はあの頂に立つ予定…。早くも登はん意欲がそそられます。

さらに左手に目線を送ると、黒沢池とヒュッテの屋根も…

hiuchi 322

日本の秋の風景のはずですが、外国の風景を思わせます。

空がどんどん明るくなる中、稜線の左手には、旧上越の街並みがはるか遠くに…

hiuchi 316

左奥には日本海も見えます。

そして、笹ヶ峰から歩き始めること9時間、今夜のお宿・黒沢池ヒュッテの目印、八角形のドーム…

hiuchi 320

色とりどりの樹々の海にぽっかり浮かびます。
(妙高山へとつづく)


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<ご参考>
   笹ヶ峰 6:38 ~ 黒沢 7:35 ~ 富士見平 9:25 ~ 高谷池ヒュッテ 10:25 (休憩30分・リュックデポ) 
   ~ 天狗の庭 11:18  ~ 雷鳥平 12:06 ~ 火打山山頂 12:43 (休憩15分) ~ 高谷池ヒュッテ 14:05
    (休憩25分) ~ 黒沢池ヒュッテ 15:33 
   ※記載した各所で5分程度の小休止

  1. 2014/10/02(木) 00:06:31|
  2. 百名山 【関東・甲信越】

紅葉  火打山 (2)

錦秋の装いの火打山

hiuchi 200

なだらかで女性的な山容の火打山、ガイドさんからいただいたメモによると、同じ頸城山塊の妙高山が火山であるのに対し、
火打山は堆積岩の山であり、植物類の数も豊かとのこと。

登山道沿いにも真っ赤なナナカマドが見られます。

hiuchi 201

足元にはリンドウ…

hiuchi 202

リンドウ類、なかなか花が開いたものに出会えないように思います。

やがて道が平坦になると、すっかり雲が増えてきた空の下、三角屋根の高谷(こうや)池ヒュッテが現れます。

hiuchi 204

登山口笹ヶ峰の出発が6時38分、富士見平着が9時25分、そして高谷池ヒュッテには10時25分に到着。
「山と高原地図」のコースタイムが3時間35分であることを考えれば、高齢者中心ながら、足が揃ったパーティであることがわかります。

こちらは、テント場に隣接する高谷池。

hiuchi 203

池塘の多い火打山ですが、この高谷池は乾燥化が進み、池というより、湿原の様相です。

ヒュッテのトイレ(要寸志・靴を一旦脱ぐ必要あり)をお借りしたのち、小屋の立派な雨具置き場にザックをデポ(無料)して、火打山を目指します。

高谷池から進むと木道が現れ…

hiuchi 250

紅葉と石の配列も絶妙で、日本庭園の趣です。
この先、さらに木道を進むと「天狗の庭」

hiuchi 214

ここで看板と火打山、池塘を入れて写真を撮ろうとするのですが、ツアーの中の年配のご夫婦が、他の方が順番を
待つのも気にすることなく、おどけたポーズを繰り返し、夫婦交互に写真を撮り続けています。

夫婦で参加して、仲睦まじいのは何よりとは思うものの、周囲の人間の存在が一向に目に入らないってどうなんだろう…

hiuchi 218

人生の先達の方のこうした振る舞いが、どうも目についてしまうと同時に、
関西をはるか離れた新潟での登山中も、仕事の愚痴を続けられるご夫婦に、下界でどういう立場の方なのか…と、素朴な疑問を持ちます。
これまで全く縁のなかったツアー登山、すっかり人間ウォッチングの場と化してしまった自分がいます。

余談はさておき、雷鳥平に近づくと右手側の眺望が開けます。

hiuchi 221

流れ落ちる谷のはるか向こうに見えるのは、上越の街並みでしょうか。

山頂は、ガスが覆ったり晴れたりを繰り返します。

hiuchi 251

高度を稼ぐ中、振り返ると紅葉に包まれた湿原…。
この眺めを見た女性添乗員氏がつぶやきます。

hiuchi 232

「まるでおとぎの国だわ…」

(つづく)

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  1. 2014/10/01(水) 00:00:32|
  2. 百名山 【関東・甲信越】

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Author:HAM1826
季節の草花、温泉、旅行記をはじめ、自分の気に入っている風景を写真日記風に綴っています。

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