人生という名の夏休み

旅、花、庭、畑…、備忘録代わりの写真日記

過疎の鉄路  名松線

通学の高校生でに賑わう朝の家城駅

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1日に路線全体で数百人しか利用のないこのローカル線で、唯一、賑わうひと時。

三重県の松阪から山間部の旧美杉村(現、津市美杉町)の伊勢奥津まで、43.5㎞を結ぶJR名松線。
平成21年秋の台風の水害により、途中の家城から伊勢奥津までが不通となり、一時はバス転換の方針が
打ち出されたものの、その後、地元の存続運動の結果、平成28年3月、6年半ものブランクののち復旧…。

まばらな乗客とともに降り立った終点・伊勢奥津駅の行き止まりの線路の先には、かつて使われていたSLの給水塔

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三浦しをんの小説「神去なあなあ日常」、映画「WOOD JOB」の舞台ともなった旧美杉村。
林業を基幹産業とするこの地域の人口は、林業の衰退とともに高度経済成長期以降、70%も減少し、
この駅の利用客に至っては、1日わずか20人程度…。

駅前には、本来、名松線が到達するはずだった名張駅に向かうバス停。

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1日に1便という便数は、この地域において、公共交通機関の存在意義がなくなっていることの証左。

人影もない駅前通りの脇には、かつて映画館だった空き地…

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西国と伊勢を結ぶ伊勢本街道の宿場町として活況を呈したという奥津。
今や建物もまばらな街の一角には、レトロな看板…

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JR東海や三重県、津市などが17億円かけて復旧させたものの、一説には、年間の営業収入4千万円に対し、
運営費用は、その20倍もの8億円といわれる名松線。
経費負担の少ないバスでなく、大量輸送を前提とした鉄道の復旧でなければならなかったのか…

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答えは、気ままな旅人ではなく、地元の方が一番わかってらっしゃるのだろう…



 

  1. 2016/09/11(日) 15:34:23|
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兵どもが夢の跡… 五新線

五條新町の街並みのはずれに続く、アーチ橋

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戦前に奈良・五條と和歌山・新宮を結ぶ鉄道路線として建設が進められた旧国鉄「五新線」

工事は戦時中に凍結され、以来、鉄道が通じる事のないまま廃墟に…

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この先、吉野川を越え、十津川方面に向かって続くはずの線路は、虚空で寸断。

紀伊半島を貫き、南紀と南和地域を結び、物流と旅客輸送の動脈となるはずの夢は雲散霧消…

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その姿は、幕末に五條で蜂起したものの、一夜にして逆賊とされ、吉野の山中に敗残した天誅組に重なる。

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「兵どもが夢の跡…」、そんな言葉がよぎる、夏のアーチ橋…



 

  1. 2016/07/23(土) 00:59:56|
  2. RAILWAY
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雪景色 高山本線

富山から乗った満員の2両編成のディーゼルカー、「おわら風の盆」で知られる越中八尾まで来ると、車内は
随分と空いてきました。

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同じ富山県でも魚津あたりではほとんど見かけなかった雪が、このあたりでは10cm程度積もっています。
この先、列車は平野部から山間部へと勾配を登っていきます。

魚津の金太郎温泉のあと、次の目的は、高山本線に乗って、車窓に広がる雪景色をボーッと眺めること…。
しかも、途中で観光をするわけでもなく、ひたすら各駅停車で5時間半以上の行程(笑)

雪の多い地域の大変さを思えば、暖地に暮らす者のお気楽な旅かもしれませんが、自分は、大阪の空気に
埃っぽさや息苦しさを感じ続けると、スキー場ではない、白で覆い尽くされた雪景色が無性に見たくなります。

富山駅から走ること一時間足らず、到着したのは岐阜との県境、猪谷駅。

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ホーム上には1m近い雪の壁。
ここでJR西日本から、JR東海へと会社が変わり、列車も乗り換え。

ホーム中央に写っている女性の保線区員氏は、この雪の中、線路上に支障がないか、くまなく点検しておられます。
時には跳ね飛ばされた鹿や、倒れてきた樹木や岩石などを取り払ったりする保線区員、恰幅のいい男性のイメージ
しかない自分には、とても新鮮に映りましたが、いざという時、華奢な女性だと苦労も多いように思います。

乗り換え時間はたっぷりあるので、駅の外へ出てみると…

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重そうな雪を屋根に載せ、年代物の駅名標を掲げた駅舎。
よく見れば、木彫りの観音様でしょうか、人々の優しい気づかいを感じさせますが、改めてネットで調べてみると、
富山の工芸品、井波彫刻の流れを受けたアート作品とのことです。

ここからは、手前のJR東海カラーのディーゼルカーに乗りますが、これが2014年12月に投入されたばかりの
新車「キハ25」…

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シカとの衝突事故対策も施された最新鋭の2両編成。明るい車内には、自動車と同じように新車の香りが漂います。
とはいえ、都会の通勤型と同じロングシート…orz.
この先、美濃太田までの3時間、ボックス型の座席で、ローカル線の風情をたっぷり楽しめると思っていただけに、
やや残念ではあります。

ほどなく、猪谷を発車すると、車窓には一面の雪景色が展開。
岐阜に入って最初の駅、杉原の駅名票は、ほぼ雪に覆われ…

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富山県内で神通川と名乗っていた川は、宮川と名を変え、列車は、時折その冷たそうな川面を越えます。

その先、宮川に沿って列車は進みますが、打保あたりから雪の降り方が激しさを増し…

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坂上、角川の両駅とも、白銀の世界の中で駅が眠っているような様相です。

こうした駅前にも小さな商店が建ち、その屋根に重くのしかかる雪を見ていると、
どれくらいの頻度で雪を降ろしているのだろうか…
観光客が訪れないような駅で、商売は成り立っているのだろうか…
駅が賑やかだった往時は、汽車が着くと駅には人があふれ、商店も繁盛していたのだろうか…
などと、とりとめのないことを考えてしまいます。

やがて、飛騨細江まで来ると、やや開けた感じとなり、雪が舞うこともなくなって、飛騨古川へ到着。

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国の重要無形文化財「古川祭」をはじめ、白壁の土蔵街で知られる古川。
2002年には朝の連続ドラマの舞台ともなり、和ろうそくでも一躍名を馳せた風情のある街ですが、今回は素通り…。

2014年の11月に高山で昼食をした際に、福全寺跡の大イチョウを見たかったものの、高山市内の渋滞で諦めた
こともあって、いつかはゆっくり訪れたい街のひとつです。

このあと、高山で立ち客も出るほどの乗車があり、賑やかになった美濃太田行の各駅停車。
高山から3つ目の渚駅で、行き違い列車との待ち合わせで、しばしの間停車。

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2011年度の統計によると、1日の利用客は5人と、高山本線で最もお客さんが少ない渚駅。
それにしても、「渚」とは、飛騨の山中に似つかわしくない地名ですね。

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wikipediaによると、かつて近くの飛騨川に渡し船があった頃、船が通ると打ち寄せる波が、遠い海への思いを
馳せたことに由来するとのこと。

このあと、日がとっぷり暮れたあとも、列車はほぼ満席状態が続き、下呂、白川口を越え、終点・美濃太田には
約9分遅れで到着。
急かされるように岐阜行に乗り換え、岐阜には夜の7時30分過ぎに到着。

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照明が眩しいくらい明るい岐阜駅。改めて顧みると、実に25年ぶりに高山本線を全線踏破でした。
車両は新しくなる一方で、編成は短くなり、お客さんの数は明らかに減ったよう思いますが、車窓に広がる雪に
覆われた飛騨路は、昔と変わらないように思いました。

2014年暮れの爆弾低気圧で、しばらく不通となっていた高山本線は、夏場も豪雨や土砂崩れの影響を受けることが
多い路線ですが、観光の足、生活の足として頑張ってほしいものです。

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(猪谷駅)


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  1. 2015/01/17(土) 17:40:10|
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あかいろ 2014夏

毎朝、玄関を出ると、目に飛び込むバラ…

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真っ赤な一重の「連弾」

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毎年、旺盛に枝を伸ばし、花つきが豊か

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大した世話もしていないのに健気なバラ

こちらは、収穫を全て終えたイチゴ…

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無農薬のため、先端の一番甘い部分を虫にやられることが多く、
そうしたイチゴは包丁で一部を切除し、スムージー用に冷凍処理…

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生食、スムージー、ジャムに…、毎年の風物詩

赤と言えば、毎日の通勤で出会うコレ…

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南海の空港特急・ラピート「ネオジオンバージョン」

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これが難波駅に入って来ると、いつものターミナルの空気が一瞬で変化…

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サラリーマンもOLもオバサンも、スマホや携帯を片手にお祭り状態

何はともあれ…

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バラもイチゴもラピートも、真っ赤かな2014年の初夏…


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  1. 2014/06/07(土) 22:00:10|
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「カタタン、カタタン…」 千葉・小湊鉄道

東京駅から快速で1時間余りで到着した五井駅。
房総のローカル私鉄、小湊鉄道はこの駅を起点とします。

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小湊鉄道

五井-上総中野 39.1km
開業:大正14年3月7日

ここから乗るのは1両のディーゼルカー、キハ200型。

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クリームと朱色の車体は、往年の国鉄のディーゼルカーを彷彿とさせます。

五井を出発してしばらくの間は新興住宅地を走りますが、上総牛久を過ぎたあたりから、車窓には田園風景が広がり始めます。

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菜の花に梅…、春の訪れを告げる花々です。

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途中の里見駅では、列車の行き違いのため、しばし停車…

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「タブレット」と呼ばれる通行標を交換する風景、昭和と変わらず続いています。

改めて、このクリームと朱色の車体、味がありますね。

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高度成長期あたりの乗り物は、こうした暖かい色合いがよく見られました。
現代では、電車もディーゼルカーもステンレスなど銀色の車体ばかりで、味気ないですね…。

線路の先には梅の花…

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「カタタン、カタタン…」、お客の少ないディーゼルカーは終着駅に向けて進みます。

途中の上総大久保駅では、こんなお出迎えも…

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「カタタン、カタタン…」、

ディーゼルカーは一瞬、養老渓谷を眼下に見て、終着駅上総中野に到着しました。

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「カタン、ギーッ…、プシュー。」

短いローカル線の旅は終わりました。


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※時間の余裕ができる時まで、しばしお休みいたします。
皆さんのもとへは、時々お邪魔いたしますので、よろしくお願いいたします^^
  1. 2014/03/19(水) 21:27:13|
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