人生という名の夏休み

旅、花、庭、畑…、備忘録代わりの写真日記

雨、紫陽花…  奈良・長谷寺

降りしきる雨に、鈍く光る甍の波…

201706 hasedera 110

奈良「山の辺の道」の終点・大神神社から、東に細く伸びる初瀬谷に位置する「長谷寺」

牡丹の花で知られるこの寺は、紫陽花の名所としても知られる。

 201706 hasedera 130

訪れた者を待ち受けるのは、山肌に沿って長く伸びた「登廊(のぼりろう)」

201706 hasedera 100

平安時代に造られたという登廊、足元には過ぎ去りし長い年月を感じさせる石畳…

201706 hasedera 150

雨に濡れる森の香りを浴びながら、一段、一段登る階段。

参道の脇には、雨が似合う紫陽花の花…

 201706 hasedera 140

ギザギザになった心を、優しく包むようだ…


 

(つづく)

  1. 2017/06/25(日) 21:32:05|
  2. 紫陽花
  3. | コメント:0

ブナ哀し… 高見山

奈良・三重の県境に位置する高見山

201705 takami190

標高は1,248mとそれほど高くはないものの、その端正な山容は、西側から望むと際立つ。

国道から旧道に入り、登山口のある峠の駐車場に車を停める。
訪れた5月下旬、ジグザグに斜面を刻む急な登山道を進むにつれて、ヤマツツジが増え…

201705 takami 100

頭上でウグイス、三重県側の谷からは、カッコウの鳴き声がこだまする。

坂が急なだけ、面白いように高度が稼げる登山道。
少し開けた所で振り返れば、国見山から明神岳、池木屋山、遠く大台ヶ原・日出ヶ岳まで伸びる台高の山並み…

201705 takami 110

針葉樹と広葉樹の混じる森では、季節が進むほどに広葉樹の色が濃くなり、その境目がわからなくなる。

頂上直下まで来ると、東側の眺望が開け、奥に三峰山の姿が…

201705 takami 120

谷あいには、伊勢詣に多くの人が行き交った和歌山街道が、右奥の東側へと伸び、それに沿って
小さな集落が点在するのが見える。

そして、急坂に息を弾ませ登ること50分、山頂に到着。

201705 takami 130

東西に細長い山頂には、八咫烏を祀る高角神社が鎮座する。

山頂直下の西側には、ブナの森が広がり、緑のシャワーを楽しみにしていたものの…

    201705 takami 145
           201705 takami 155

そこに広がっていたのは、山火事にでも遭ったのかと思うほど、無残な立ち枯れ…。
温暖化に伴う森の乾燥化か、あるいは酸性雨の影響か、乾き切った山肌には、広葉樹の幼木すら見られない。

仮にここに実生を植え、鹿の食害を防ぐなど、人工的にブナの森の再生を図ったとして、元の原始の姿に戻すには、
おそらく50年、100年単位の年月を要するのだろう。
一方で、森を破壊するまでの時間は、数年もあれば、いや暴風雨なら半日あれば、十分なのかもしれない。

翻って、人の世の信頼も同じ。
小石を積み上げるように、長い時をかけて少しづつ信頼を積み重ねていっても、崩れる時は一瞬…。
石を崩さぬように、息を殺して積み重ねながら生き続けるのは、時に窮屈だと感じることがある。

不完全燃焼な思いのまま、登ってきた道を下り始めると、朝から薄曇りだった中で、ようやく森に光が射すように…

201705 takami 160-2

明るい緑の中で、カッコウの声を慰めに帰路についた。


 

  1. 2017/06/18(日) 21:24:16|
  2. 近畿の山
  3. | コメント:0

環水平アーク

三重県津市、県庁や裁判所などの公的機関が並ぶ中心街から、車で10分足らずの所に広がる砂浜、御殿場海水浴場…

201705 gotenba 90

遠浅の海岸、くるぶしから膝くらいまでの水深がどこまでも続く…

     201705 gotenba 100

砂底につけた素足の踵をグリグリと砂に潜り込ませると、足裏に固い感触。

小一時間ほどそれを繰り返して、この日の収穫は…

     201705 gotenba 150

ハマグリにアサリ30個ほど。
この歳にして初めてハマグリを採ったよ^^

そろそろ痛くなってきた腰を伸ばそうと、見上げた空には虹色の雲の帯…

201705 gotenba 180

いわゆる「環水平アーク」

美しく、そして少し不気味な感じの虹…

       201705 gotenba 200

水辺が恋しくなる季節、海辺の風景…


 

  1. 2017/06/16(金) 22:56:37|
  2. 水辺の旅
  3. | コメント:4

一富士、二富士…

「一富士…」

201705 fuji 105


「ニ富士…」

201705 fuji 500


「三も富士…」

      201705 fuji 130

2017年初夏、海越しの富士を見たくて足を運んだ、日本平、三保の松原、薩埵(さつた)峠…

どれも堂々たる風格に満ちた富士山だった。

いつかは、「赤富士」、「ダイヤモンド富士」も見てみたいね…



 


  1. 2017/06/14(水) 22:36:36|
  2. 国内旅行
  3. | コメント:4

「新温泉」 人吉温泉

「方向音痴」という言葉、自分には無縁のもので、行ったことのない場所での待ち合わせにせよ、
見知らぬ街の路地裏でさえ、事前に地図をチラ見する程度で、大抵行けるだろうという妙な自信があった。

しかし、ここはたどり着くまでに、ひどく迷った。

駅から伸びる大きな通りを球磨川方向に向かって歩き、左に折れて約7~8分…
観光案内所で見た地図を頭に入れて歩き出したものの、それらしき建物をなかなか見つけられず、
焼き肉の香りが漂う中華店の裏口や、小さな祠のあたりを彷徨うことしばし…

結局、駅から歩くこと10分以上を要して、ようやく青いトタン屋根の建物に出くわす。

201705 sinonsen 10

新温泉 
所在地:熊本県人吉市紺屋町80
営業時間:13時~22時
入浴料:大人300円 (2017年6月)
駐車場有

創業昭和6年というから、築85年を超える木造建築の温泉浴場。
ガラガラと木戸を開けると、そこには学校の教室を連想させる広い脱衣所が広がり、木枠のガラス戸の向こうには、
浴室が見える。

201705 sinonsen 130

訪れた5月中旬の週末、時刻は夕方4時。
そろそろ混み始める時間かな…との予想とは裏腹に、誰もいない様子。

番台に座る年配の女性に、「お風呂の写真を撮ってもいいですか?」と尋ねてみると、柔和な眼差しで、
「いいですよ。」とのこと。
さらには、「石鹸や手ぬぐいはお持ちですか?」と聞かれ、せっかくなので石鹸だけお借りする。

広い天井の脱衣所、壁の上部には年代物の広告がかかる。

  201705 sinonsen 155
 
商店名の電話番号は「868」とだけあるが、3ケタの電話番号で事足りていたというのは、
いつ頃の時代なんだろう…

すっかりタイムスリップしたかのような空間…
と、ここで脱衣所のどこを見渡しても、ロッカーや棚がないことに気付く。

板張りの床を見ると、積み重ねられたカゴ…

  201705 sinonsen 165

「(エッ、これだけ…?)」と、一瞬たじろいだものの、常連さんがメインの公衆浴場では、これで十分なのだろうと思う。
事実、脱衣所の片隅には、常連さんのものと思われるシャンプー・ボディウォッシュ類が並べて置かれている。

再び番台の女性の所へ戻り、財布とスマホを預かってもらうようお願いすると、両手で丁寧に受け取られ、ビニールの
袋に包んでくれた上に、番号札を渡される。

「(他にお客もいないのに、番台に預けなくても良いだろうに…)」
と囁くもう一人の自分の声がするようで、番台の女性の丁重な扱いに恐縮してしまう。

この女性、あとで改めて調べてみたら、オーナーさんとのことであり、「新温泉」という名称も、その祖父にあたる方の
名前「新三郎」氏に由来しているとのこと。

水色のカゴに脱いだ衣類を入れ、浴室へ…

201705 sinonsen 140

泉質:アルカリ性単純温泉

シンメトリーな造りの浴室。脱衣所が昼なお暗い印象だったのに比べ、壁二面が全て窓となっており、とても明るい。

左側の浴槽には、湯がコンコンと注がれている。

   201705 sinonsen 185

ウーロン茶のような色の湯は、モール臭と呼ばれる香りの中に、ごくかすかな硫黄の香りも入り混じる。
湯の温度は40度を少し超す程度だろうか、肌にとても優しい印象…。

ちなみに、右側は寝湯で、この時間はお客が少ないためか、ホースの先から、わずかに湯が投入されている。

静かな浴室では、湯の注がれる音だけが流れる…

    201705 sinonsen 175

このあとも終始、独り占めで温泉を堪能したものの、結局、お借りした石鹸は使わなかったため、
ケースごと湯をかけて濡らした上で、番台にお礼とともにお返しした。

「ひとよし」…
滑らかな肌触りの温泉に、長年浸かっていると、その名の響きのように、人となりも角が取れ、
マイルドなものになるのだろうか…

201705 sinonsen 180

すっかり身にまとってしまった都会のギスギスした空気を、つかの間、振り払えたひと時だった。

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  1. 2017/06/11(日) 21:03:53|
  2. 熊本県の温泉
  3. | コメント:0
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Author:HAM1826
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